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No.06 2010/09/22 ヒーターのチェック

ミニオーナーの皆様、今年の夏はとても暑かったですね〜。
しかし夏が終われば、いずれ冬が訪れる。と言う事で6回目の今回はいきなり冬に向けての「ヒーターのチェック」と題してお送りします。症状としては「真冬に充分な暖かさの風が出ない」と言う単純な事なので、しっかりとした温風が得られる車両には必要の無い内容になっておりますが、この先の愛車維持の豆知識としてお読み下さい。今回は大まかにキャブレター車全般が対象です。

では、ヒーターモーターが正常な事が前提ですが、そのチェックポイントは3点あります。
エンジンが熱いときは、絶対にラジエーターキャップを外さないで下さい。熱した冷却水が噴出して大変危険です。 

第1チェックポイントは【ヒーターバルブ】
まず「ラジエターに冷却水が充分に入っていてヒーターバルブ(写真1)がしっかり開いている事」です。
ここで水量が適切な時はヒーターバルブがきちんと開いていない事が多いです。(もし水量が適切であっても「茶色く濁っている」様でしたら第3チェックポイントも併せてチェックして下さい。)ヒーターバルブが全開しない原因はヒーターワイヤーがバルブから外れてしまっていたり、ワイヤー自体が錆びて動きが渋かったり、バルブ自体が固着してしまっている時もあります。その場合とりあえず強制的にバルブを開いて(インナーワイヤーがレバーを押し出している状態が水路が開いている状態です。)暖気運転してみて下さい。(ボンネットを開けてエンジンを始動する場合は回転部分への衣服などの巻き込み事故に充分ご注意下さい。)
ここで長い間バルブが閉じたままだった状態の車両は冷却水がヒーターコアの方に回り切っていない事もあり、まだエンジンが温まっていない時にラジエターキャップを外して水面高をみると、エンジンを吹かした時に水路から抜け切れていない気泡がボコッと出て水量がグンッと減る事もありますのでその場合は冷却水を付け足してあげて下さい。
冷却水補充時のクーラントの濃度設定などは「1時間修理のNo29・冷却水のチェック」をご参照下さい。

第2チェックポイントは【サーモスタット】
ここまで問題なくOKなのに温風がイマイチでしたら「サーモスタットのチェック」です。
例えば、高速道路など長い距離を巡航し続けると水温計の針がどんどん下がってヒーターから冷風が出て来てしまう事がありませんか?サーモスタットには基本的に3種類の温度設定(74℃・82℃・88℃)がありますので冬用の88℃が装着されている事が望ましいです。
74℃設定の物でももちろんヒーターは効きますが、前述の様な症状に心当たりがある場合サーモスタットが開きっぱなしで壊れてはいないか、88℃のサーモスタットが装着されているかを確認ですが、ここまでになるとミニ・スペシャルショップに作業を依頼して頂く方が、交換の為に脱着する他の部品を壊してしまうかもしれないリスクから解放されます。

第3チェックポイントは【冷却水の汚れ度具合い】
先述のチェックポイント達も問題ないのに温風が弱い場合、第3チェックポイントは「冷却水の汚れ度チェック」です。
「冷却水が茶色く濁っている」とか「クーラントの色がほとんど付いていない」という事はありませんか?冷却水を補充する時、水だけを付け足してクーラントの濃度が薄くなった状態で乗り回していた車両は間違い無くエンジン内のウォータージャケット部に錆びが出て、その錆びの大小の塊がエンジンのウォーターラインを駆け回り、ヒーターやラジエターのコアの細かい通路を通れずに目詰まりを起こしてしまい温風が出ないのに最悪はオーバーヒートしてしまう症状になります。これが旧年式の冷却水管理が悪かった車両に出る症状で、この赤錆びた冷却水を交換するだけではコアに目詰まりしている錆びの塊は取れません。
ではヒーターユニットを分解しないでヒーターコア内の錆びを取る簡単な方法を記載します。要はヒーターコアに水道水を逆流させて錆びやゴミを流しだす方法で、ヒーターホースをヒーターバルブの接続部分とラジエターロアホースとの接続部分(写真2)から外して、ロアホースに繋がっていたヒーターホースに水道のホースを繋ぎ、ヒーターバルブに繋がっていたホースは何かの延長ホースを繋いでバケツなどに導き、この状態で蛇口を捻れば本来の循環方向と逆に水が通りますから水道水の圧力でコアに溜まっていた錆びが押し出され、バケツに流れ出る水に汚れが無くなれば大まかな錆び取りは終了です。
今回は作業方法まで記載しましたが、ホース(特にロアホースとの接続部分)が外しにくかったりしますし作業終了後の組み付け・調整の件などを考慮しますとミニ・スペシャルショップに作業を依頼して頂くのがよろしいと思います。これで温風が戻って来るはずです。

交換作業はお近くのミニスペシャルショップへご相談下さい。

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●症状はあくまで参考です。
●詳しくはミニスペシャルショップで点検をお受けください。
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