一番大事なのは・・・
前回の【ちょっとひと息】コーナーでお話しした「車のドアは静かに閉める」というマナーの件ですが、この事は、家の玄関ドアから始まり各部屋のドアも同様でして、ホテル内、会社内、全てに共通するマナーであります。
さて、今回はオイルのお話しのついでに、多くの方々が上から抜くか?下から抜くか?どちらが良いのか?といった疑問に対して明確にお答えいたします。
上から抜く場合は、オイルレベルゲージのゲージパイプからバキュームする方法が一般的で、必ず少量は吸い残しが生じます。3%くらいは吸いきれないのではないでしょうか。それにオイルフィルター内の残量もありますので、この分は仕方ありません。下から抜く場合は、若干ラジエター側を持ち上げるようにすると完全にオイルは抜けるはずですが、オイルフィルター内には必ず古いオイルが残ってしまいます。という訳で、オイルフィルターまで交換する際は、下から抜く方法がより完璧に古いオイルを効率的に入れ替えることができます。上から抜いて、オイルフィルターを交換するのは、仕事としては若干勿体ない気がします。

これは私の個人的な意見ではありますが、アルミオイルパンの車のオイル交換を頼むのであれば、専門性のない一般の自動車屋での下抜きはやめた方が良いでしょう。理由は、ミニも四気筒のアルファロメオ(145や155)もアルミパンのためか、ドレインボルトの締め過ぎで、かなり高い確率でネジ山をダメにしてしまいます。日本車は鉄板のオイルパンが多いためと思われますが、ご注意いただいた方が良いでしょう。部品量販店や国産車修理工場は、やはり経験不足のためと思いますが、やりなれていない作業ではないと思われますが、締め過ぎない力加減はやはり不安なので、ついつい締め過ぎてしまうのでしょう。
エンジンオイルの粘度をいくら選んでみても、外気温が-10~40℃くらいでは夏冬を通じて一般道、公道での走行であれば、鉱物油の20W-50でなくても10W-40のオイルが適量入っていれば、それ程エンジントラブルのリスクはありません。むしろ、皆様の思いは、オーバーヒート気味になった時の安心感のために、あれこれと考えた結果、ABCDEの銘柄のオイルを選んでいるかと思いますが、早目の交換が良いのは間違いありませんが、どんなに高価なオイルを入れてもオーバーヒートは防げません。オイルは冷却性能を持ち合わせおりません。オイル量が2倍近く入るラリーエスコートマークⅡのラリーカーを見たことがありますが、冷却効果は何も変わりません。
定心感の問題に高価なオイルを選定されるより、エアコン付きミニはオーバーヒートしないように点検修理をされることをお勧めします。冬の間に。
