塗装について

 
  ミニ誕生50周年記念企画 第1弾 『世界一美しく速くそして乗りやすいオートマmini1000を作ろう』

カラー選定から板金塗装までセンス良く施工頂きましたミニー・ブリティッシュカーズ 関氏に塗装について伺いました。

■塗装は下地作りが大事。■ 
板金塗装においては作業工賃が主だった金額を占めるため、どれだけ下地処理を丁寧に行い、手間をかけてきちんと施行するかで最終的な仕上がりに大きな差が出てきます。分解取付は一切無し、ドア内側は別料金、カラーはメーカー配合のまま、最終磨き仕上げも無し…など、簡単なマスキングのみで塗り上げる安い塗装作業もあります。しかし、今回の車両では前後ガラスにモール類、内装やエンジンを全て外したホワイトボディー状態で板金塗装を行い、丁寧に施行し仕上げる事としました。

スチールボディーの再塗装では、錆取り処理と防錆対策が重要となります。塗装表面上は問題なく見えても、剥離すると塗装下で錆が進行している車両を多く見かけます。パネルの合わせ目や溶接箇所が多いミニ特有のボディー形状においては、下地処理が疎かになると2年と持たないボディー&塗装となります。クォーターガラスやドアシール部の水溜り、ウェザーストリップ劣化による雨漏りとそこで濡れたカーペットが敷かれたままのフロアパネル、ドアパネルやマスターシリンダーまわり、バンパー取付パネルの裏側などウィークポイントには全て防錆対策を施します。

自然界に単体で存在する金属は少なく、化合物として存在している方がエネルギー的に安定するため、自然環境において金属は錆びるそうです。ましてや、鉄の赤錆は進行性があるため、塗装やメッキなど何らかの処理をしないと防げません。塗装が剥がれたり、浮いたりしているような錆の箇所はすでに深く侵食しているため、サンドブラストでは表面しか取れません。そこで、皮膜として保護する働きを持つように化学的に安定する黒錆へ変換させるケミカル剤を用います。

そして塗装のための下地作りとして、研磨・足付け作業、プライマーサフェーサー塗布、また研磨・足付け作業と進み、ベースコート塗装、トップコート(クリアー)塗装を行います。塗装や下地処理は全て人間の手で行われるため、職人の技量や性格・妥協点次第で大きく仕上がりが変わります。塗装状態の悪い部分(今回はルーフ部)は鉄板まで剥離し、問題ないと確認された箇所についてはオリジナル塗装をベースに下地処理を施しました。綺麗な溶接も大事ですが、下地の面出しの方が塗装の出来上がりに影響します。これらの事を怠るとせっかくの塗装作業が勿体無い結果となります。

下地処理は完璧でも塗装技術がダメでは無駄となってしまいます。格安塗装で簡単な気分転換も良いですが、きちんと塗り上げた車両はより一層愛着が沸いてくる事でしょう。

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