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No.35  

前回4ポッドキャリパーの事についてお知らせ致しましたが、以前は10/12インチ共に純正キャリパーのまま多くの方がレース参加しており、一般的な公道使用であれば純正キャリパーでも十分安全に止まることは保障されています。90年代中頃まではキャリパーをグレードアップする手法は日本では珍しく、メトロターボ用純正4ポッドキャリパー流用なども重量があり過ぎて流行りませんでした。
現在市販されているアルミ4ポッドキャリパーは、非常に軽量(純正スチールキャリパーの約1/3ほど)で足回りの上下動やコーナーリング時の接地性にも貢献します。三和ミニ1000改(38号車)でも、アルミキャリパー+ソリッドディスク採用で足回り重量(バネ下)の軽減を考慮しています。またMBレーシング社アルミホイールも同様の理由です。

ブレーキパッドは面積とローター直径、そしてキャリパーピストンの大きさ(面積)で、だいたい性能は確定しますが、なぜピストンが大きい程、またピストン数が多い程、良く止まるブレーキになるかを簡単にご説明致します。

ブレーキパッドの裏板は指先の力では曲げる事が出来ない5mm厚ほどの鉄板です。この強度のありそうな裏板が、キャリパーピストンで押し出され、ブレーキローターを押し付け、制動力を生み出します。しかし全てのパッド面積がローターを均等には接触していないのです。「嘘でしょ?」と思われるかも知れませんが、正確にはローターを強く押し付けている部分はキャリパーピストンのクラウン部分だけで、パッド四隅やピストン中心部は圧が弱いのです。
人間の感覚で考えると、5mm厚の鉄板がどうして曲がったり、変形したりするのか?という事になりますが、実際にはパッド面全体ではなく、接触する極一部分で強力なストッピングパワーを働かせている事を知って頂けると、先々の説明が判り易くなると思います。

図をご覧頂ければ、パッド面積とピストンの関係が判り易くなります。左から10インチ、12インチ、4ポッド用のパッド概略図で、太線と点線の円がキャリパーピストンの外径と内径を表します。この太線の外径と点線の内径の周囲数ミリ部分が強力にストッピングパワーを発揮している事となり、外径から遠い(パッド四隅など)部分やピストン中心部は弱まります。
ローター有効径が大きくなることでも制動力が高まるので、一概に接触面積だけでの話とはなりませんが、10インチよりも12インチピストンの方が大径で、4ポッドの方がさらに外径も長くパッド面積が大きくなり、制動力も高まるという訳です。

この説明を信じられない方がいらっしゃるかも知れませんが、高い圧力が加えられて変形しない金属は無く、見た目がゴツイ部品でも素材によっても強度が高くない部品もあるのです。

【高性能・レース用・競技用パーツ】への誤解は「競技用だから上質で耐久性が高い。」とは限らない事です。これは使用目的が大幅に異なるために発生する問題で、例えば全ての足回りのブッシュ類をピロボールなるベアリングに交換すると、サスペンションの動きが全てダイレクトになりますが、公道上ドライブする事が出来ないくらいハードな乗り心地となります。耐久性はこの「ピロ足」ミニを毎日通勤に使用すれば、3ヶ月くらいでピロボールの交換が必要になってしまうでしょう。
純正ブッシュやハードブッシュならば、2〜3年は十分に使用に耐えるでしょう。
何でもかんでも高価は「高性能」「高耐久性」には直結していない事を時々思い出して下さい。

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