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1時間じゃ解からないチューニングの話
No.09  

車に興味のある方なら、雑誌にて必ず目にした事があるはずの、『スパークプラグ交換で1馬力アップ(4本1万円)、シリコンコード装着で3馬力アップ(3万円)、エアクリーナー交換で2馬力アップ(1,8万円)、アースコード装着で1馬力アップ(2万円)、高性能エンジンオイルで1馬力アップ(4L、1,2万円)、エクゾースト(リヤーマフラー)交換で3馬力アップ(3,8万円)、etc』と言う広告。これらの数字を全部合計すると10馬力以上にも成ってしまい、40馬力のミニ1000では何と40馬力+10馬力=50馬力となる計算ですが、あなたはこれらを、全て信じられますか?それともその半分程の5馬力位は変化があるのでは、と考えられますか?

上記部品の装着・交換にてエンジンの始動性が何となく良くなった、アイドリング時にハンドルのブルブルが減った、吸入音が変化した、排気音が大きくなった、発進の際、何となく速くなった、中間加速が良くなった、etc、と言ったご意見が実際に多く聞かれ、その評価は、毎日乗っておられる様なミニ・オーナーの方々の意見である為に、かなり信憑性があると思われます。ですが、パワーアップに関してはそれら意見の全てが「素人の勘違い」なのかも知れません。何故なら、評判通り若干変化した(良くなった)ミニをシャーシダイノ(ローリングロード)と言った機械にかけて測定すると、その若干の馬力アップが認められない事が多いのです。その主な理由は、先に書いてしまうとガソリンの消費量の変化無しでの出力アップは、有り得ないからで、スパークプラグの火花が多少強くなっても、エクゾーストを交換しても、エンジン出力を得る「爆発力」を多く得るには燃料をより多く送り込んで「爆発」させない限り、出力向上は無いのです。(若干の誤差はありますが、これがガソリンエンジンの基本です。)

例えば、ミニ1000、1-1/4’ SUシングルキャブのエンジンに対して出力向上を安価に計るのならば、インレットマニホールド(キャブは再使用)、タコ足、SUニードル(リッチタイプ)、エアーファンネル、スポーツエアクリーナー、等の交換・装着が最適です。そしてヘッドの面研を1ミリ程すれば、10馬力アップは充分可能です。この部品代10万円位で出来る10馬力アップ計画ですが、それ本当?(マジ?)、と思っているあなた、あっちこっちが故障している様な車なら、それはダメですけれども、現在、日々お乗りになっている様なミニ1000であるならば、まず工場でヘッドを外してもらい、ご自分で燃焼室のカーボンをワイヤーブラシで良く取り、マニホールドとインレットポートとの接合部分に段差があれば、それを削り合わせて無くす努力をして下さい。そしてヘッドを1ミリ面研して下さい。それ以上削っても効果は比例しない(逆に悪化する)ので1ミリがBESTと信じて下さい。なぜ1ミリ?という疑問にお答えするには相当レポートしないと事足りないので今回は割愛致しますが、深くお考えのない様に。

同じ出費額で、冒頭の雑誌広告のパワーアップ方法は、「体感は出来た様な気がしても計測すれば、まるでカタログスペックのまま」という結果で満足度と言った点ではダメ。理想としては乗ってすぐに判る出力アップ、計測して42馬力からクーパーSスペックの75馬力になるチューニングなら、高い満足度を得られるはずでしょう。ですので、この10万円パワーアップ計画の方が、確実に10馬力強をGET出来る、理想に近づけるチューニングなのです。
 
さて、ミニ1000の仲間にカナディアン・ミニ1100と言う車種が存在するのをご存知ですか?この1100cc(1098cc)のエンジンはチューニングには適しません。何をやってもダメ。1000ccより排気量が多い分トルクがあって使い勝手は悪く無いのですが、これを100cc分、多く得したエンジンだと思っている方には全く申し訳ない話なのですけれども、ロングストロークでディープディッシュなピストンヘッドの為、ヘッド面研位では圧縮比は差ほど上がらないし、フライホイールが重く軽快なエンジンには程遠い、かなりの大金を支払っても、そのコストの割にはパワーアップが望めないという結果に満足度があまり高く得られないエンジンだからなのです。 
 
10万円位で出来る10馬力(BHP)アップ・チューニングの続きですが、ヘッドの面研をなぜ行うのか?それは、ミニ1000で数万Kmを走行している車は燃焼室にカーボンが確実に山盛りに付着しているはずで、バルブとエクゾーストポートも相当なカーボンまみれになっているから、簡単に言うとそれをお掃除するのにヘッドを外すので、ついでにヘッドの面研もしてしまおうという訳です。これは後述のどちらが主目的かと言う事にもよりますが、「チューニングのついでにカーボンの除去をして」とも言え、そしてポートの段差を最少にして吸入抵抗を減らし、ニードルとタコ足、インマニ、エアクリーナーなどの交換・装着で確実に10馬力は上昇するのです。この辺のお話は、安価な割に確実にパワーアップ出来る方法の一部をお教えしている訳で、この方法以外にもチューニングのあの手この手はミニの場合、驚く程ありますから、是非専門のミニ屋さんに伺って、もっと興味深い話も教えてもらって下さい。経験豊かなミニのメカニックは、必ずチューニングの方向性や発展性を良く説明してくれるはずです。予算に合わせて自分の意見も明確に伝えれば、それに応じた満足度の高いチューニングの方法を必ず教えてくれるでしょう。メカニックは本来話し上手では無いと思われて居る様ですが、メカニカル的な事ならそれ程話しにくい方ばかりでは無いはずです。値段の事ばかり聞かないで、機械的な事を伺うのもポイントです。そしてお店が多忙でない時間帯に伺いましょう。
 
次回は触媒付マフラーのリヤーマフラー(サイレンサー)の選択を考えましょう。

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